里山

春のイベント開催しました~前半~2016年02月24日


春のイベント開催しました。

この日は、活動地であるヤマザキの森の近隣を散策。

森のガイドは参加者の1人、Mさんです。

里山ガイド

 

コケから林へ、植物は移り変わる

どんぐりの芽

 

溶岩に覆われた大地から出発した植物たちの移り変わりは、遷移という。コケから始まり、様々な競争の中遷移していき森林が生まれる。林も、遷移によって呼ばれる名前が違う。ヤマザキの森は落葉樹林である。

 

明るい林と暗い林の関係

里山

 

はるか昔、太古の時代は1年中葉が生い茂り暗い林(常緑樹林)だったところを、人が暮らしていくために明るい林(落葉樹林)に作り替え、絶やさないよう、使い続けてきた。落葉樹林は、名前の通り冬になり気温が低くなると全ての葉を落とす。人の営みで必要な、畑の堆肥となる腐葉土を作るために落葉をかき集めると、地面に太陽の光が直接あたるため、野草が目覚めて動き始める。集めた落葉の中ではカブトムシの幼虫が腐葉土を食べながら何度も脱皮を繰り返し、成虫になる初夏まで暮らす。春には、暖かくなった季節が嬉しいのか、林のあちこちで野鳥が嬉しそうにさえずる声が聞こえてくる。

 

 

落葉樹

 

落葉樹林が太陽の光を受けぐんぐん成長する足元で、常緑樹がひっそりと息をひそめる。太陽の光を必要とする落葉樹が成長しにくい環境の中で、少しずつ成長していき、手入れをしない落葉樹林は、やがて常緑樹が林を支配し、太古の森の姿であった常緑樹林へと移り変わると言われている。常緑樹は、1年中葉が落ちないため、暗い森となり、気温が上がらない。すると、その環境に合った動植物が住み始める。

 

 

明るい森はみんなが喜ぶ?

ツリーハウス

 

私達は、落葉樹を切り、ヤマザキの森の保全活動を行っている。落葉樹は、切株から新しい芽を出し、目覚ましいスピードで成長し、何度も再生する。つまり、植物の遷移を止めて、落葉樹林を保っているということなのだ。人間は、明るい森を好む。森が明るければ、不法投棄もされにくいだろう。

 

 

人間は、自然の中で生かされている

Mさんは、散策しながらこう話してくれた。

「僕らの活動は、自然にとって良いかどうかは別として、遷移を止めているってことなんだよ。暗い森でも、暗い森に適した動植物が集まってくるんだ。」

 

 

たぬきのウンコがてんこもり

たぬきのため糞

 

「お~あった!これこれ。」急にMさんがうれしそうに座り込み、棒で何かをツンツンしている。

 

 

 

ウンコだ。しかもてんこもり。

 

 

タヌキは毎日同じところにウンコをする。

毎日毎日同じところでするから、そのうちウンコがたまっていきウンコの山となる。”たぬきのため糞”と呼ばれている。ある説によると仲間の糞の臭いで、食べてるものや仲間の状態などを知る場所として利用しているらしい。森を踏みしめて、「ん?なんだかここらへんふかふかだなぁ」と思ったらそこはたぬきのウンコ山かもしれない。

 

 

後半へ続く

 

ハンバーグ

 

後半は、おいしい里山ご飯も登場します。