木を切り倒す作業は、チェーンソーを使うのが一般的だがかつては斧やのこぎりが使われてきました。
日本の里山は「間伐」と「萌芽更新」を繰り返すことで維持されてきました。
「間伐」は、樹木の育成を促すために密生した森林を伐採して間引くことを言います。
「萌芽更新」は、伐採した木の切り株からの芽生えを促し、新しい木を育てることを言います。
ヤマザキの森では、定期的に萌芽更新を行いながら、雑木林の管理をしています。
散策を終えたあとは、萌芽更新を行いました。
本日のターゲットはこちらの木。チェーンソーを使うことも出来ますが、イベント参加者と一緒に手のこでじっくりと切っていきます^^
まず、倒す方向に。これを「受け口」と言います。
次に、受け口の反対側を。これを追い口と言います。(ごめんなさい写真ありませんでした)追い口を作ったら、皆でロープで木を引っ張ります。
みし みし・・・
木が倒れる時の音は、なんとも言えない大地の音です。手のこで切るからこそ分かる自然のいぶきは、体験してみないと分からないですね^^ 知っていることと体験することは違うんだなと改めて思いました。
切り終えた木は、薪に適した長さにカットしていき、細かい枝葉を切り落としていきます。これを「玉切」と言います。この日は雨がふってきたので作業はここまで。カットした木は、中の水分を抜き薪として使用出来るようになるまで乾燥させてから出荷します。
木の切り株からは、間もなく萌芽が出てきて、またぐんぐんと成長するんです。
さて、身体を動かした後はお楽しみの里山ランチです。里山にガスコンロはありませんのでまずはロケットストーブに火をつけることから。杉の葉は、燃えやすく着火に適しているんですよ。
細かい小枝に火を移しながら、薪に火をつけていきます。
里山ランチのメニューは羽釜ご飯、煮込みハンバーグ、地元野菜のスープ、ふかし芋。ごちそうさまでした。
身体を動かした後といっても、やはり冬は寒い。それでも今日のこの日を楽しみに、食材にこだわり夜遅くまで料理の仕込みをしてくれる人、力仕事を進んでこなす人、この活動を周りの人に宣伝してくれる人、そういった人が少しづづ増えてきています。
私たちは、埼玉県吉見町にあるヤマザキの森で、里山保全活動をしています。決して便利な場所ではないがそれでもここには都会では体験出来ない自然とのふれあい、人とのふれあいが溢れています。月に1回の活動だけど、”自然ごと”と”人ごと”を求めて初参加の人が絶えないのは、そういったゆるりとした空気があるからなのかもしれません。
次回活動日:2016年3月19日(土)
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